【電子ピアノ】だけで必死に練習しても、ピアノの上達には限界がある3つの理由。

生ピアノ 魅力 コンクール

ピアノ入門機として最も選ばれる【電子ピアノ】

 

こんにちは、ヒロです。

 

ピアノを習い始める年齢って、早ければ3才くらいの子もチラホラいますが、大体のお子さんは小学校に入学する前後の5~7才くらいです。

 

初めてピアノの世界に飛び込むご家庭にとって、一番最初の悩みの種になるのはなんといってもピアノ選びですよよね。

 

余程裕福でもない限り、どこまで続けるかわからない習い事のピアノに、高額な生ピアノ(アップライトピアノやグランドピアノ)なんていきなり購入しません。

 

つまり、大半のご家庭では入門機として【電子ピアノ】を選択することになります。

 

とはいってもひと昔前と違って、2019年現在の電子ピアノは総じてどのメーカーでも素晴らしいスペック。

 

私が幼少期の頃に親に買ってもらったROLANDの電子ピアノは、当時(30年前)は30万円近くしたそうですが、今であれば3万円程度で同じレベルのものが買えてしまいます。

 

いやー、技術って本当に凄いですよね、、、

 

(ちなみに今の我が家の電子ピアノはコチラ

 

少し脱線しましたが、今回は電子ピアノだけで必死に練習し続けても、ある程度のレベルから上達しにくいという理由を3つ述べます。

 

電子ピアノだけで練習することの限界 その1

 

「電子ピアノだって、たくさん練習すれば上達するでしょ?」

 

はい、確かにその通りです。

 

しかし、その上達度合いもある一定のレベルを越すと厳しくなってくるでしょうね。

 

その理由として、初めに最も重要なことをお伝えします。

 

鍵盤の重さの違い

 

鍵盤を弾いた時の打鍵感覚とか、そんな生やさしいものではありません。

 

どちらかと言えば、筋トレのイメージに近いですね。

 

電子ピアノだけで練習している人が、生ピアノを弾くとどう感じるかというと、全部の指にオモリをつけたような感じでしょうか。

 

これって、ある程度のレベルにならないと感じることはないのですが、感じだしたらもはや要注意って段階ですよ!

 

早い子だと、ピアノを習い始めて5年目くらい。

 

家でたくさん練習して思い通りに弾けても、ピアノ教室の生ピアノでは思うように弾けないんですね。

 

テンポが速い曲になってくるととにかく指が重たいだけでなく、腕(前腕の筋肉)がパンパン。

 

ピアノの先生は「力んでるよ!!」とか色々注意してくると思いますが、鍵盤が重く感じるから力むんです、大抵の場合は。

 

これは家で毎日触れている電子ピアノの鍵盤が軽すぎることが原因。

 

あなたのお子さんがその壁にぶち当たったとき、上達を望むのであれば買い換えのタイミングとなります。

 

高級な電子ピアノであれば鍵盤も生ピアノと同じ材質だったり、弦モドキを実際に張っていたりしますが、価格はおったまげるほどお高いです、、、。

 

今はアップライトピアノも防音対策ができる時代なので、無理に高級な電子ピアノを買うよりは、中古でも程度の良い生ピアノをオススメします。

 

(ちなみに我が家の初めての生ピアノ購入はコチラ

 

買い換えも電子ピアノにしておけば調律が永久に不要などメンテナンスに優れるメリットはありますが、電子部品なので音が出なくなるなど故障はします。修理代も結構高いです。

 

電子ピアノだけで練習することの限界 その2

 

生ピアノの鍵盤への慣れは、中堅以上の曲を楽譜通り弾く上では非常に大きな影響を及ぼします。

 

そして、もうひとつ電子ピアノではクリアできない重要な違いがあります。

 

打鍵と音の強弱の関係

 

表現力を求められるレベルになると、音の強弱はミスタッチなく弾ききることを同様に重要です。

 

むしろ、音の強弱が思い通りにつけれなかったとしたら、それはミスタッチと同じです。

 

電子ピアノでも強弱はつけれますが、生ピアノの強弱の付け方とはもはや別モノですね、、、。

 

メーカーも開発にかなり力を入れている部分ですが、何年経っても、似せることはできても同じにはできません。

 

それが生ピアノの弦の魅力であり、電子部品で再現できるような世界ではないのですね。

 

大人の電子ピアノユーザーでもあるあるなのが、いつもと同じ感覚で生ピアノで気持よく弾いていると、思った以上に大きな音が急に出たりします(笑)

 

成長期のお子さんにとって、この問題は非常に繊細です。

 

豊かな表現力を身につけるためにも、ぜひ生ピアノへの移行時期を見定めてあげて下さいね。

 

我が家の子ども二人も、コンクールで審査員から評価されるのはいつも表現力のところです。

審査員の先生方の寸評をまとめた記事はコチラ↓

 

ピアノコンクール審査員の寸評から振り返る、幼少期の【受賞条件】とは?

【ジュニアピアノコンクール】地区予選と本選では、審査員の評価基準が大きく異なる。

【ブルグミュラーコンクール・ファイナル】幼児部門で銅賞となった審査員評価と、さらに上を目指すために必要な壁。

【ブルグミュラーコンクール・ファイナル】小学3・4年Bの銀賞受賞と、審査員評価から予測する採点基準

 

娘の場合は、5年間使用した電子ピアノからアップライトピアノに買い換えて、約半年後には一気にコンクールで入賞レベルまで上がりました。

 

それだけ子どもにとっての表現力って伸びしろ多いですから。

 

電子ピアノだけで練習することの限界 その3

 

最後の理由、それは『愛』です。

 

「何を言ってるんだコイツは、、、」

 

なんて思わないで下さいね。3つ目もいたって真面目な理由ですよ!

 

生ピアノって木の立派な芸術品なんですね。

 

これを意外と侮る人が多いのですが、木って何十年も生きています。

 

生ピアノって、取り憑かれたようにどんどん愛着が沸くんですよ、本当に。

 

弾き終わった鍵盤を、愛着をもってクロスで拭く。

 

蓋を閉めて、漆黒のピアノを磨いて艶々にする。

 

子どもはそのピアノと一緒に生活して、一緒に歳をとるんですね。

 

だから、取り憑かれたようにピアノが好きな子って、生ピアノ自体へ引き込まれているんだと思います。

 

たとえその子がおもちゃで傷つけてしまったとしても、一緒に歳をとってくれる生ピアノ。

 

いいじゃないですかぁ、そんな傷があっても。(私なら怒りますが。)

 

あなたも決してお子さんを怒らないであげて下さい。(私なら普通に怒ってますが。)

 

愛情があるから傷がつくんです。(私なら普通に怒ってますが。。。)

 

ピアノを本気で好きになるためには、やはり生ピアノと一緒に生きることが根っこの部分で大切なんですね。

 

おわりに

 

ピアノの魅力は、電子ピアノでも十分に伝わりますし、毎日楽しめます。

 

実際に、大人になった私も今は電子ピアノをメインで愛用しています。

 

でも、本気で弾くときはやっぱり生ピアノを選びます。

 

弦で強弱のついた曲の壮大さは、絶対に電子ピアノでは勝てませんから!!