【経験談】医療職は甘くない!!新人から10年間本気で働かないと信頼されません(おまけにブラック企業、、、)

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〈医療職〉の現実を正しく理解する

 

こんにちは、婿殿ヒロです!

 

私は普段、最先端のがん治療現場に従事しており、これまで大学病院や総合病院などの環境下で10年以上勤務してきました。

 

この経験を活かして、過去の記事では色々と医療ネタを本音でぶちまけています。

 

例えば、私が持っている国家資格のひとつで、さらに漫画やドラマで話題の「ラジエーションハウス」で一躍人気?となった放射線技師(昔はレントゲン技師と呼ばれていました)について、年収も含めて解説しました。

 

(記事はコチラ↓)

『ラジエーションハウス』主人公の職種【診療放射線技師】はどのくらい稼げるの?!具体的な年収を教えます

 

今はがんに対する放射線治療の専門家ですが、この放射線治療ってもの凄く高いイメージがあるので、現場で患者さんから聞かれる質問の中では費用に関してがかなり多いです。

 

実際、かなり高いんですけど、、、

 

そこで保険適応だとしても窓口でいくら支払う必要があるのか、若い女性で罹患率(りかんりつ)の高い乳がんの場合を例にとって、実際に自分で計算し紹介しました。

 

(記事はコチラ↓)

【乳がん】放射線治療の費用はどのくらい?!具体的な金額を【治療専属スタッフ】が解説します

 

〈複雑な放射線治療の手技〉と〈正確な保険点数〉まで熟知している立場だからできる情報発信なので、特に治療費を仕事で稼がなけばならない患者さんにとっては貴重なデータになりますよね。

 

以下の二つの記事は同業者に怒られるかもしれませんが、ホンネが売りの発信なので、実際に私がこれまで見てきた多くの医療現場の現実をまとめました。

 

私のTwitterにも色々と意見をいただきましたが、これらの記事は実際の医療現場の内部事情であることは疑いようがない事実であり、「患者さんは自分でしっかり病院を選ぶ時代ですよ」ということを訴えています。

 

(記事はコチラ↓)

医療スタッフを信頼できますか??医師も看護師も5割が不適合者【ホンネの話】

【ホンネ】医療従事者がこっそり教えます!失敗しない病院&医師選びのために必ずチェックすること

 

最終的には、医療現場とは人の世界です。

 

人の命を扱う職種とは、病院側のスタッフ(医師、看護師、技師など)と患者の信頼関係で成り立つ世界なんですよ。

 

学力的に優秀な若手(学生も含めて)はチラホラいますが、残念ながら医療職にとって最も重要で肝になる根っこの部分が欠けている医療従事者が結構増えてきました。

 

これは私の主観だけではなく、日本の医療業界全体でも懸念されていること。

 

今回の記事では、これから医療を目指そうと考えている方に向けて、この世界は本当に甘くないですよとお伝えします。

 

わりと厳しい内容になりますが、それでも病院に就職して患者の命を助けたいという強い意志のある学生が増えてくることを願っていますので、、、

 

医師から信頼されて本当の一人前

 

どんなに学生上がりの新人でも、医療職(ここではコメディカルを指します)として病院で働いたその日から、人の命を扱う立場に変わります。

 

基本的に病院内は、どの部門においても全て医師が指示系統のトップに君臨していますので、簡単に言えば医師が一番偉い社会なんですね。

 

どんなに看護師や技師、薬剤師などの組織の中で管理職になっても、医師の職権を越すことは不可能と考えてください。

 

ドラマなどでは看護師や技師が医師に上から物申すなんてシーンをたまに見かけますが、実際にそんなことをしたら大変なことになりますよ、、、

 

「いや、あの看護師さんは医師より強いな」

 

なんて言うのは、威勢の良さだけであって、コメディカルが医師の上に立つことはまずあり得ません。

 

常に〈医師の指示のもと〉で働くのがコメディカルで、これは法律でもしっかりと定められている文言です。

 

コメディカルスタッフの問題は、この指示系統のトップに君臨する医師の信頼をどうやって勝ち取るか。

 

結論から先に言ってしまえば、医師から信頼される医療スタッフには【経験】【知識】【人間性】の三本が同時に備わっています。

 

【人間性】については、「三つ子の魂百まで」と昔から言われているように概ね大人なら決まってしまっているので、酷い方はそもそも医療職は諦めて下さいとしか言えませんね(笑

 

重要なのは【経験】と【知識】の2つで、これらは学生レベルでなく、働いてから身につけていくものです。

 

大工などと同じように一朝一夕で培えるものではありませんから、かなり長い期間精進してようやく一人前として認められる、それが医療職。

 

もっと言えば、1人前になったとしても、医師から信頼されているかは話が別ですよ?

 

患者に対して本気で向き合っている医師は多分5割くらいですが、その本気の医師に認められるためには生半可なレベルでは全く通用しません。

 

看護師や技師を問わず、そんな職種であっても、です。

 

医師から信頼されるレベルになるのは、口で言うほど簡単なことではなく、物凄い大変な苦労を強いられるので、今回は私が知る限りの具体例をまとめますね。

 

病院で信頼されるまでの苦労

 

割り切って働くスタイルの方には無縁ですが、院内で医師を含め信頼関係を構築したい方は、基本的にブラック企業と変わらないイメージを持って下さい。

 

「え?!働き方改革じゃないの?!」

 

その発想は割り切って働くスタイルの部類なので、この先は読まない方が良いです、、、

 

まず、本気の医師に信頼されるためには、最低限その医師と同等の努力をして認めてもらう必要があります。

 

簡単ではありません。

 

「今日も仕事が終わったら飲みに行くぞ!」

 

なんて新人のうちから遊ぶことを考えていると、圧倒的にそうでない人と差がつきますよ。

 

本気のコメディカルスタッフは、平日は仕事が終わっても夜遅くまで残って勉強し、研究活動をしています。

 

週末は遠方であっても〈学会〉や〈セミナー〉に参加し、休日を返上して自己研鑽に励む日々。

 

そして一番重要なのが専門資格。

 

国家資格や、診療点数に関わるような特定機関お墨付きの認定資格などは、自分自身の絶対的な評価を高める上でも絶対に避けては通れません。

 

毎日ゆっくり休憩する暇もないほど過酷な医療現場で経験を積み重ね、帰ったら夜な夜な勉強する毎日を永遠と繰り返す。

 

ゆっくり遊ぶ暇なんて、20代の頃は年間通してもほぼありませんよ、、、

 

これが本気の医師から信頼を勝ち取るための対価です。

 

もちろん給料も代休も貰えませんから、感覚的にはブラック企業となんら変わりませんね。

 

むしろ旅費や学会の参加費、受験料などで万単位の出費がなんども嵩みますから、貯金なんて全然できませんから(笑

 

頑張るだけマイナス(ポジティブに捉えれば自己投資と呼べる?)になるのが事実です。

 

ちなみに私は大学生の頃に学生結婚したので、20代の頃から子供もいる中でこの過酷な環境に飛び込んだので、はっきり言って家族はかなり犠牲にしてしまいました。

 

楽しい新婚生活なんて全くできず、産まれてきた子供の成長も毎日見ることができない葛藤の日々、、、

 

10年間支えてくれた看護師の妻をはじめ、同居する家族には感謝しかありませんが、正直、自分の選択に後悔していることも多いです。

 

医師から信頼される、患者から信頼される、医療現場で信頼されることの代償はあまりにも大きかったというのがホンネ。

 

(これは私事ですが)がん治療の最前線で体を張り続けるのって、辛いですよマジで、、、

 

最後は結局のところ、根性論。

 

今回お伝えした通り、医療現場で本気で頑張るなら相当な覚悟が必要ですが、本気の人間同士なら伝わるものが必ずあります。

 

「それでも信頼されて医療職として働きたい!」

「私は患者の命を救うことに生きがいを感じたい!」

 

このような真のホスピタリティを持っている若者には、ぜひ目指して欲しい職種ですね。

 

繰り返しますが、医療の最後のところは人と人。

 

結局は患者への想いが強い、そしてメンタルが強いスタッフが必ず信頼を勝ち取ります。

 

まさに〈根性論〉の世界。

 

これから医療職を目指す皆さんには過酷な環境が待ち受けていますが、ひとつ断言できるのは、人の尊い命を扱える唯一の仕事だということ。

 

毎日本当に苦しいですが、医学と真剣に向き合うことを継続すれば、未来の自分は圧倒的に成長しているはずですよ!

 

(過去にこんな記事も書いていますのでどうぞ↓)

【放射線治療】スタッフが【がん】患者と向き合うために必要な考え方とは?

【余命宣告】家族のがん(癌)と向き合う〜 『告知しない』選択肢について考える〜